SEASON / 読み物
オリーブオイルは、旬があります
新茶や新米に「今年のもの」があるように、オリーブオイルにも搾りたての季節があります。賞味期限ではなく搾油日を見る、という選び方の話。

オリーブオイルに旬がある、と言うと驚かれます。棚に一年中同じ顔で並んでいるので、季節のあるものだと思われていないのだと思います。でも中身は、新茶や新米とそれほど変わりません。
オリーブオイルは、果汁です
エキストラバージンオリーブオイル(EVOO)は、オリーブの果実を搾っただけのものです。加熱も溶剤も使わず、機械的に搾るだけ。定義からしてそうなっています。つまり油という以前に、果汁に近い食べものです。
だから搾った瞬間から少しずつ変わっていきます。ワインのように寝かせて良くなることはありません。いちばんおいしいのは、いつでも搾りたてのときです。
賞味期限ではなく、搾油日
多くの人が見ているのは賞味期限だと思います。でも賞味期限は「その日まで安全に食べられる」の目安であって、「その日までおいしい」を約束するものではありません。
見たいのは、収穫年と搾油日です。いつ穫れた実を、いつ搾ったのか。この2つが分かれば、手元にある一本が今どのあたりにいるのかが見当をつけられます。
搾油日が書いてあるかどうかは、作り手が鮮度をどう考えているかの表れでもあります。書ける人は、書きます。
遠くから運ぶと、時間かお金がかかります
海外から届くオイルの話をします。オリーブオイルは重くて量があるので、ほとんどが船で運ばれます。船で1〜2か月、そこから倉庫に入って店頭へ。並ぶ頃には一年以上経っていることがあります。
飛行機なら数日で着きます。ただし空輸はコストが跳ね上がり、500mlで5,000〜7,000円という価格になります。
- 安く運べば、時間がかかる
- 速く運べば、値段が上がる
遠くから運ぶ以上、このどちらかは必ず払うことになります。公平に言えば、船便でも定温のコンテナを使い、在庫の回転を速くして品質を保っている会社はあります。距離があるから必ず劣化する、という単純な話ではありません。ただ、このトレードオフ自体はなくなりません。
国産には、その距離がありません
日本で穫れて日本で搾られたオイルなら、運ぶ距離がそもそも短くて済みます。搾ってから数日で食卓に届けられます。それだけのことですが、生鮮に近い食べものにとっては小さくない差です。
正直に言えば、国産には弱点もあります。生産量が少なく、手摘みで人件費もかかるので、値段は高くなります。安さで選ぶなら国産は不利です。それでも「搾りたてを食べる」という一点では、有利な条件がそろっています。
年に一度しかない、ということ
オリーブの収穫は秋から冬にかけてです。つまり搾りたては、その季節にしか存在しません。次の搾りたてが出てくるのは、また一年後です。
一年分をまとめて置いておくより、その年のものを、いちばんおいしい数か月で食べきる。新茶と同じ考え方です。
次に買うとき、見るところ
- 収穫年が書いてあるか(何年の実か)
- 搾油日が書いてあるか(いつ搾ったか)
- 遮光の瓶や缶に入っているか(光から守られているか)
この3つが揃っている一本は、それだけで作り手の姿勢が見えます。逆にどれも書かれていない場合、中身が悪いとは限りませんが、確かめる手がかりがない、ということになります。
Olive1は、収穫年と搾油日を明記し、その年のうちに食べきる量で届けることを前提に設計しています。今年の搾りたてを、いちばんおいしい数か月で。それが私たちの考える一本です。

